冷房病を防ぐ-寒いことを我慢してはダメ

冷房病を防ぐ 自己管理

毎年暑くなる季節は、「熱中症に厳重な注意を!」と叫ばれている。確かに熱中症は危険なので避けるべきこと。でもその影で「冷房病」の危険性についてはあまり取り上げられない。

冷房の寒さは我慢してはいけない。

私も冷房、クーラーは苦手である。女性は私以上に冷房が嫌いな人がわりと多い。

レストランの冷房で体調悪化

先日知人女性とあるレストランに行った。これまでもたまに利用していたレストランだったが、昨年あたりから寒くても暖房を切ったりするようになったので、しばらく行っていなかった。

この度久しぶりにその店に行くことにした。外の気温は28℃で熱中症注意報が出ていた時である。でもそのレストランは寒いかもしれないという予感があったので、ちょっと季節外れかも、というぐらいの暖かめのファッションで行くことにした。同伴の女性にもそのことを伝えたので、彼女も防寒対策バッチリの服装だった。

ところが、今回は恐ろしいほど冷房が効いていて、厚手長袖の羽織物でも防げないほどだった。注文したメニューは、ほとんど温かいものばかりだったが、食事をしていてもちっとも体が熱くならない。

私と一緒に行った女性も、あまりの寒さに体が硬直し、帰りに酷い首肩の痛み、腰痛を訴え、歩行困難にまでなった。彼女によると、家でお風呂や蒸しタオルで患部を温めてなんとか治したそうだが、回復まで約一週間かかったとのこと。

冷えは本当に危険。私の周囲で、たった一度でも強烈に体を冷やしたことにより寿命を縮めた人が何人もいるから断言できる。そこまで重篤でなくても、冷房などで冷やしたことが原因で慢性の頭痛に悩まされている人もいた。

問題のレストランは、スタッフが男性ばかりで、ジャケットとネクタイをしていて制服は冬も夏も一緒みたいだった。その格好で給仕等で動きまわっているのだから暑いのかもしれないけど。

同伴した女性は「あの店には二度と行きたくない」と言っていて、私もそう思った。

でも私も反省すべき点があった。

店側に「冷房が寒いので温度を上げてくれませんか?」と言うべきだったと。

アメリカに滞在していた時、レストランで寒かった時は「エアコンの温度を上げほしい」とお願いして、冷房を緩くしてもらっていた。そのことをすっかり忘れていたのだ。

冷房が寒いので仕事にならない

会社勤めだった時も、オフィス内は冷房が効きすぎていて、寒さに震える女性社員が多かった。エアコンの温度を変更できるのは、基本的にはその部署の責任者である上司だった。上司は大のお酒好きなこともあり、暑がりだった。

私がその部署に配属されて間もない頃、最初の先輩だった女性社員から、エアコンの温度調整ができる場所を教えてもらった。

その先輩は、「寒かったら、遠慮なく設定温度を上げた方がいいよ。暑いより寒いのを我慢する方が体に良くないから。」と言ってくれた。

ただその後、他の女性社員は、カーディガンを羽織り、膝掛けをしても鼻をすする程の寒さにもかかわらず、我慢して冷房の温度を上げようとはしなかった。

私は、最初の頃は上司に「冷房が効きすぎて寒いので温度を上げていただけませんか?」とお願いしていた。上司はその時は温度を上げてくれたが、暫くするとまた室内の冷えが酷くなっていた。

これでは仕事にならないと思い、私は自分でエアコンの設定を上げに行った。屋外は35℃に迫る猛暑日だったにもかかわらず、設定温度はなんと16℃だった。

もし後で上司に呼び出されて何か注意されてもいいと思った。自分の身は自分で守るしかない。自分のやった事に間違いはないので、それで職場に居づらくなるような会社なら辞めてもかまわない覚悟だった。

でも意外なことに上司は何も言わなかった。

寒さで唇を青くしていた女性社員の人達も、室温が上がったことで元気を取り戻して、仕事に集中できるようになった。

女性は一般的に元々の体の構造上、男性より寒がりである。また生理中の女性もいるので、冷房の冷えは酷い生理痛、腹痛にもつながる。

「女性の社会進出!」とメディアでも盛り上げているけど、本当に女性と男性の体質的な違いも配慮しているか疑問である。

暑さ対策は冷房を効かすことだけではない。

服装(下着も含め)は涼しい素材を選んでいるかどうか。

服は生地によって涼しさが随分違ってくる。綿やリネンといった通気性の良い素材を多く配合している生地は涼しい。ポリエステルやアクリル等の化学繊維のものを着ていると通気性がないので体がラップに覆われているような感じで暑く、吸湿性もないので汗が皮膚に溜まりベトベト感になる。

私のいた会社も表向きはクールビズを取り入れていたが、実際は、外回りの営業職の男性社員は猛暑でもスーツにネクタイだった。せめてオフィスに戻った時は、ジャケットを脱いでネクタイを外すことが許されるべきかと思う。それだけで暑さが随分和らぐのでは。

 

最近は、飲食店で食事をする行ったなど、行った時など、寒い時は「冷房の温度を上げてください」と言うようにしている。お願いしたように設定温度を上げてくれるお店もある一方、全然冷房を緩めてくれないお店もある。恐らく、店員が暑がりか、暑がりのお客さんの方が多いからそちらに合わせているのだろう。こういう場合は自分で設定温度を変更できないので、もうそのお店には行かないと決めている。

それから映画館の冷房の効き過ぎも異常なほどである。今度夏に行く機会があれば、冷房の設定温度を上げてもらうよう言ってみるつもりである。

体の冷えは命を脅かす。自分の体は自分で守る。寒さは絶対我慢してはいけないと再認識した。

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